能登島曲町の秋祭り

9月30日、当宿のある能登島は曲町の秋祭りがありました。 
昨夏にこちらに移住して、去年の秋祭りは見るだけだったのですが、今年は住人として参加する側だったのでワクワク、ドキドキで当日を迎えました。

曲町の秋祭りは朝から始まります。
10時に在所のお宮さんからスタートするので、踊り手と囃し手は自宅で衣装を着て9時に集会所に集合です。小道具や持ち物などを身につけて、集会所からお宮さんまで太鼓と横笛でお囃子を演奏しながら子どもたちと青年団が練り歩きます。

お宮さんでは神主さんの御祈祷の後、担ぎ手が神輿を担いで回り、お囃子に合わせて踊り手が次々と踊りを披露していきます。これにはストーリーがあり、紅白の衣装のチビっこが「豊年じゃ、豊年じゃ」と踊ったり、鬼の面をつけた踊り手と獅子が戦うように踊ったり、薙刀や鎌を持った姉妹と猛者の団七が戦ったりするのです。

ひと通り舞い踊ると、踊り手と囃し手、神輿の担ぎ手はそれぞれ軽トラで次の場所へ移動して、途中で休憩を挟みながら在所の中を一日かけて周ります。

こちらでは家に「祭りを入れる」という習慣があり、自宅の敷地内や玄関前で神主さんの御祈祷の後、神輿が回るところから一通り踊りとお囃子が演ぜられます。
祭りを入れるお宅は神主さんを始め、町会長さんや神輿の担ぎ手、踊り手、囃し手、見物客たちにご馳走やお菓子、飲み物を振る舞います。

祭りを入れなくても親戚縁者の方々が祭りを見に集まるお宅もあり、台所をあずかる女衆や料理好きなご主人は何品も準備されます。
かく言う私もそんなお宅にお呼ばれして、ブリかま、お刺身、お寿司、スペアリブなどお相伴に預かりました。
(美味しく戴きました。ありがとうございます!)

能登地方の秋祭りはその土地、その土地の独特な風習や慣習があり、それぞれが少しずつ違っています。
少子高齢化で、能登島でも祭りを担う若者が減っている現実もありますが、今もそれぞれの地域ごとの祭りが受け継がれていることは素晴らしいと思います。
能登の人々の祭りにかける情熱はハンパないです!
平日に秋祭りがある地区の子どもたちは、学校を休んだり早退したりして祭りに参加するんです。祭りが大事、そういう文化なんですね!

お日様に照らされて見る祭りも晴れやかで楽しいし、月明かりや提灯の明かりで見る祭りは怪しげな雰囲気で魅せられます。
能登島の秋祭りにご興味ある方、ぜひ一度見にいらしてください!


参考;能登島の祭りについて
能登島観光協会のサイトでも紹介されています。
(動画あり)

祭りの日程はこちら